マミーRのMidwest Style

アメリカ中西部の日常、アメリカ企業でExempt(管理職)の働き方、ハーフ・バイリンガル育児、アメ人夫、映画・ドラマのこと

【感想】キリンがアサヒに絶対勝てないのは人事のせい

 

Beer

 

ヤホー(懐かしいナイツのネタ)トップページで興味深い記事を読んだ。ガイアの夜明けのシーンでキリンの社員飲み会の場で先輩が後輩を泣かす場面が批判を浴びているそうだ。

 

headlines.yahoo.co.jp

 

で、実際に番組を見てみた。確かにこの先輩のやってることはパワハラである。もし後輩にアドバイスや意見があるのなら、飲み会の前の会議の場で堂々と指摘すればいいのだ。その時は黙っておいて後からぐちぐち酔っ払いのように「後輩がついてこない」だの、精神論でからまれたんじゃ相当悔しかっただろう。

 

でも言わせて。主人公のひと。

 

あのひと営業に向いてない。

 

 

プレゼン時に震える手

 

関西のスーパー・ライフ本社のバイヤーに新しくなった「キリン一番搾り」を試飲してもらうためにビールを注ぐ場面。緊張のためぶるぶる手が震える。あかん。肝が据わってない。この営業からモノを買いたいとは全く思わない。

 

営業ははったりである。商品なんてどれも似たり寄ったりなんだからいかにバイヤーを味方につける(仲良くなる)かが勝負である。あのライフのバイヤーの二コリともしない態度でわかる。全然仲良くない。キリンに興味がない。

 

さらに試飲の時に持ってた保冷バック。

 

なんでギネスのんやねん。(怒)

 

一番搾りのん持ってこんかい。なかったら作らんかい。どうしてもなかったら自分で一番搾りのロゴをカラープリントしてセロテープで貼り付けて「弊社自慢のバッグです」とでも言わんかい。

 

新商品を披露する大切な場なのに準備不足すぎてイライラしちゃう。飲んでもらって感想を聞くだけじゃなく、この商品がどれだけ優れているか、あのビール協会のおっちゃんのコメントを披露したり、商品開発に携わった工場のおっちゃんを連れてきたり、色々やれることがあったはずだ。ビール協会のおっちゃんも言う通り、リニューアルした一番搾りの味は素晴らしいのである。(知らんけど。)工場のおっちゃんにも是非大阪に来てたこ焼き食べてライフ行きましょうよと社内接待もしておかなければいけない。

 

営業会議・飲み会での弱腰

 

でました パワハラの温床・営業会議。私も日本で営業していたとき、何度もつるし上げに合った。「この数字の根拠はなんなの?」「今月目標達成できなかったらどうすんの?」

 

主人公の人、昨年比200%の売り上げ目標を早々と150%に加工修正し、さらにその150%も達成できるかどうかあやふやという状態。150%なんて達成しなくてもいいんだよ。営業ははったりですから(2回目)自分が良くできたところだけを会議で披露すればいいんだよ。

 

Q:「150%達成ほんとにできんの?」

A:「ライフ・難波店は150%…いや200%達成できそうです!」

 

もちろん嘘をつくことは許されない。こういった店舗のデータはあのライフのバイヤーが握っており、はやりあのキーマンを落とすことが鍵なのである。もちろん200%と決めたなら最後まであきらめてはいけない。しかしもし努力が実らなかった場合の自己分析は必須であり、そのためのデータ収集は必須なのである。チラシで初めて自分の商品の価格を知るなんぞ職務怠慢である。

 

 飲み会の場でも終始弱腰であった。まず35歳にもなって人前で泣くんじゃないよ。泣くほど悔しいんだったら泣く前にあの先輩に反論すればいい。自分の旦那の泣く姿がヤホーニュースに乗ってこうやってアメリカでブログに書かれていると知ったら泣ける。

 

ということで結論。

あのひとは営業に向いてない。

今までの営業経験、着ぐるみ経験を生かして総務なんか向いてるんじゃないだろうか。

 

人材を適材適所に配置できていない人事は無能である。

 

アメリカより愛を込めて。