マミーRのMidwest Style

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イクメンという言葉がアメリカにない理由

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一週間フロリダに出張に行ってきました。その間はもちろん夫が一人で育児・家事をこなしていました。一週間ぶりに会った夫はげっそりしていましたが、それでも私の仕事の大変さを労ってくれました。

 

たぶん2歳児を文句も言わず1週間も一人でお世話をできる男性は日本では稀なのではないでしょうか。夫は過去にも私の出張中に当時1歳半の息子との男二人旅をしています。飛行機に乗っていきましたからかなりハイレベルです。

 

さてこちらではイクメンっていうか普通に「父親」として家事・育児を行う男性が多いです。もちろん全然家事・育児をしない人もいるようですが。

 

ちなみにシングルマザーという言葉もほとんど聞きません。職場にも子供がいて離婚している女性がいますが、彼女は自分を「シングルペアレント」と言います。離婚すると親権は半々なので、父親も育児に責任を持たなければなりません。なので母親だけがシングルになるような言葉であるシングルマザーではなく、父親も含めシングルペアレントなのです。

 

当たり前が当たり前でなく特別なことをしているかのように表現された言葉が「イクメン」なのです。ではなぜアメリカ人男性はこんなにも育児に積極的なのでしょうか。理由を検証しました。

 

仕事の場所がフレキシブルである  

 

まずは物理的な問題である仕事の拘束時間に日米の差がでると思います。私が日本で平均的な会社に勤めていた頃、子供がいようが独身であろうが男性は大体7時半ごろ出社し、21時ごろ退社していました。会社にいようがいまいが結果さえ出ればいいと思うのですが、日本ではまだまだそういう訳にはいきませんよね。一方アメリカは在宅勤務の制度が盛んで夫も私も週一回くらいは自宅勤務していますし、定時で帰宅し残りは家でやっています。日本でもPCを家に持ち帰ってVPNで会社のシステムにアクセスできるような人が多いと思うので、後は会社の雰囲気が変わるのを150年くらい待つのみです。

 

義両親が全くアテにならない

 

アメリカの家族のあり方について、日本人としては理解できないことが多々あります。まず義両親が全くアテになりません。家族と言えどもプライベートには踏み込んでこないので、自分は自分、人は人です。たまにヘルプを頼んでも断ってきやがります。今回も私の出張中に少しでいいから息子の送り迎えを頼んだらふっつーに断られました。夫もアテにしてないので別に自分ができるからいいよって感じで気に留めていませんでしたが、日本人としてはかなり冷たいと感じました。もし私の実家が近かったら私の母などはすっとんでくるでしょう。良くも悪くも家族が自立し家族内で解決法を見出さなければならない状況であるから、夫も私も協力せざるを得ないのです。

 

女性を尊敬する文化的土台がある

 

専業主婦や、共働き夫婦でも夫のほうが稼いでいる場合、それによって力関係ができてしまうようです。日本の友人が言うには夫が(夫のほうが)稼いでいるから申し訳なくて、その分家事・育児を自分ががんばってしまうとのこと。夫のほうも外でのストレスが多く家に帰ってきたらリラックスをしたいとのこと。「俺のほうが稼いでいるからお前はその分もっと育児をしなければならない」。驚きの理論です。あなたが稼げているのは家族のサポートがあるからです。稼いでいる額ではなく、仕事をしている時間、または専業主婦であれば一人で子供を見ていた時間を鑑み平等に家事・育児を振り分けましょう。専業主婦は夫が会社に行った時点で同時にタイムカードが切られています。夫が帰ってきた時点で勤務終了です。残りの時間は平等に家事・育児を協力してこなすべきです。

 

女性が「働かせてもらって申し訳ない」「夫より稼ぎが少なくて申し訳ない」と思う背景にはやはり女性は家でサポートし男性を立ててきた文化が根強く残っているからでしょう。私の好きなアメドラMad Menなんかを見てもアメリカでもちょっと前まではそうでしたが、今ではそんな考え方はほとんどありません。女性が強くなると同時に自己肯定力も上がり、また男性も女性のことを尊重しているからこそ家事・育児を軽んじるのではなく自分も積極的に取り組もうということになるのではないでしょうか。

 

以上完全に私の主観で書いたブログですので、私はそうじゃないよという方、予めすみません。