子供にアンパンマンを見せてはいけない理由
今日は我が家の息子(2歳1か月)に起こった衝撃の出来事を書いてみたいと思う。
まず幼児というものはアンパンマンが大好きである。(断言)
全体的にまあるい感じ、はっきりとした色使いなどが子供の心をぐっとつかむのだろう。息子は生まれてこの方アメリカで過ごしてきたので、テレビや町中でアンパンマンと遭遇することは一切なかった。それでも手持ちの本の中から特にアンパンマンを気に入り、キャラクター名なども覚え始めたのである。それほど魅力的なコンテンツなのである。
さあ満を持してユーチューブでアンパンマンの動画をみせてあげようではないか!彼の人生を変えてしまいかねないビッグイベントに母大興奮である。
あまりに暴力的なアンパンマンのシーン
見始めてすぐに私は驚愕した。バイキンマンよ、君はなんて暴力的なんだ。動物たちを崖から突き落としたうえ、お腹の空いているアカチャンマンにミルクもやらずゲートに幽閉するとは。完全に保護責任者遺棄罪である。
そしてアンパンマンよ、たとえバイキンマンが悪いやつとはいえ暴力(アンパンチ)で応戦するなど血で血を洗うようなもの、言語道断である。
さらにアンパンマンが自分の顔を食べさせるシーンなどは目を覆いたくなった。顔がボコボコになるビジュアルもさることながら、自己犠牲もここまでくると子供にどう説明したらいいのか分からなくなってくる。まずは自分自身、そして自分の命を大切にするよう教えるにはアンパンマンは不向きである。
息子が泣き出した
母の驚愕と呼応するように、隣に座っていた息子が「怖い、怖い」と言いはじめ抱きついてきては完全にテレビから目を背け泣き出してしまった。暴力や身体的接触に特にセンシティブな文化で育っている息子にとって、アンパンマンのシーンは最初から最後までかなり刺激的であったのである。
我が家で今後一切アンパンマンを見せないことになったのはいうまでもない。
DVシェルターでもアンパンマンは見てられない人が多い
以前DVを受けた女性や子供が緊急避難できるシェルターの記事を読んだ。そこには今回の息子の反応と全く同じく、DVに遭ったことのある女性たちはアンパンマンでさえ見ることができないとあった。
子供番組だからと甘く見てはいけない
テレビやメディアの影響は特に子供には影響が大きい。ここアメリカでは、小児科より2歳まではテレビを見させないよう指導される。しかし現実問題、あまりにもぐずっているときや料理中手が離せないときなど、テレビに頼らざるを得ない場合も多い。そんな時になんとなくテレビを見せるのではなく、少しでも健やかな成長の一助になるような番組を選びたいものだ。